『はじめまして』
わあ、思わずそんな声が出た。
母上が抱く赤ん坊は、小さいけれど元気な女の子。
“権も抱いてみる?”
僕にも出来るかな?
“出来るわよ、ほら”
母上は、僕に赤ん坊を抱かせると、もうすっかりお兄ちゃんね、と笑った。
自分の腕の中にいる小さな妹。
同じ人間なのに、すごく軽い。
僕もこんな風に生まれてきたって、ちょっと信じられない。
兄上も今の僕と同じ気持ちだったのかな?
はじめまして。
僕がお兄ちゃんだよ。
よろしくね。
僕の言葉がわかったのかな?
僕の腕の中で尚香が笑った。
それを母上も見ていて、
尚香は権のことが好きなのね
と言った。
僕は少し照れながら、尚香に笑い返した。
可愛いね。
小さな体。
小さな手。
どんな子になるのかな?
いつ、お兄ちゃんと呼んでくれるかな?
そうだ。
いつか僕の秘密基地に連れて行ってあげるよ。
すごく綺麗な場所なんだ。
きっと尚香も気に入るよ。
僕の可愛い妹。
僕がキミを護るから。
キミを泣かせる奴がいたら、お兄ちゃんがやっつけるから。
どうか幸せに生きてね。
生まれてきてくれて、ありがとう。
:弟と妹が生まれた時を思い出して書いてみました。赤ん坊はかわいくていいですVv